ポットエールは初留後、スペントリースは再蒸留後に釜へ残る液体です。廃棄物と一括りにせず、飼料、栄養源、エネルギー、処理水など地域と設備に応じた資源循環を確認します。
残る工程が違う
ポットエールはウォッシュの初留後に釜へ残る液体です。スペントリースはスピリットスチルの再蒸留後に残ります。
飼料と資源循環に使う
SWAは使用済み穀物やポットエールの飼料利用、ポットエールとスペントリースから別の栄養資源を作る実証例を紹介しています。
すべて同じ処理ではない
成分、量、輸送距離、地域規制、処理設備で最適な方法は変わります。副産物利用だけで環境負荷ゼロとはせず、水・熱・輸送を合わせて見ます。
副産物を3つに分ける
| 名称 | 発生する工程 | 形状 |
|---|---|---|
| ドラフ | 糖化後 | 穀物の固形分 |
| ポットエール | ウォッシュの初留後 | 釜に残る液体 |
| スペントリース | ローワインなどの再蒸留後 | 釜に残る液体 |
飼料化、肥料・栄養源、バイオガス、熱回収、排水処理などの選択肢は、量、成分、輸送距離、地域規制で変わります。「再利用している」という一語だけで環境負荷を評価しません。
環境情報を読むときは、副産物の再利用率だけでなく、水使用量、処理に使うエネルギー、輸送、最終的な排水の管理範囲を確認します。実証事業の結果を全蒸留所の標準運用として扱わないことも重要です。
Falkirkの事例から再利用先を具体的に読む
SWAが紹介するFalkirk蒸溜所とMiAlgaeの連携では、ポットエールやスペントリースを微細藻類の培養に利用し、ペットフード向けの栄養原料につなげています。これは特定の連携事例であり、すべての蒸溜所が同じ処理をしているという説明ではありません。SWAの資源循環の事例で、対象施設と用途を確認できます。
環境対策を比較するときの確認順
報告書を読むときは、①対象がドラフ・ポットエール・スペントリースのどれか、②何に加工してどこで使うか、③どの施設・期間の実績か、の順に整理すると比較しやすくなります。これは本記事が提案する読み取り方です。回収率や削減率が示されていても、対象範囲が異なる数値をそのまま優劣に置き換えないようにします。
まとめ
見分ける入口は発生工程です。糖化後の固形分はドラフ、初留後に釜へ残る液体はポットエール、再蒸留後に残る液体はスペントリースとして整理できます。再利用の評価では名称だけでなく、用途・処理場所・対象期間をセットで確認してください。