余市蒸溜所を訪れ、通常品のシングルモルト余市と蒸溜所限定4種を実際に飲み、5本すべてを再購入しました。この記事では、本人の飲用経験と所有ボトルの写真をもとに、各銘柄の違いを整理しています。
先に結論を言うと、最初の一本は通常品、強い煙とピートならPeaty & Salty、樽とバニラならWoody & Vanillic、甘い果実感ならSherry & Sweet、穏やかなハイボールなら蒸溜所限定ブレンデッドが選びやすいと感じました。

余市5種の違いを先に比較
| ボトル | 種類 | 度数・容量 | 実飲で感じた中心 | 好みの飲み方 |
|---|---|---|---|---|
| シングルモルト余市 | 通常品 | 45%・700ml | 果実、樽、ピートの均衡 | ストレート、ハイボール |
| Peaty & Salty | 蒸溜所限定キーモルト | 55%・500ml | 煙、ピート、潮気 | ストレート、少量加水 |
| Woody & Vanillic | 蒸溜所限定キーモルト | 55%・500ml | 新樽、バニラ、厚み | ストレート、ロック |
| Sherry & Sweet | 蒸溜所限定キーモルト | 55%・500ml | レーズン、アプリコット、甘さ | ストレート、少量加水 |
| 蒸溜所限定ブレンデッド | ブレンデッド | 40%・500ml | 穏やかな甘さと香ばしさ | ハイボール |
限定キーモルト3種は55%で、通常品より個性とアルコールの強さがはっきりしています。単純な上位版ではなく、余市を構成する香味の一部分を強く見せた別の楽しみ方と考える方が分かりやすいです。
蒸溜所で試飲し、5本すべてを再購入





現地で飲んだ5種類について、香り、口当たり、余韻や好みの飲み方を、本人から確認できた感想として整理しています。官能評価の訓練を受けた専門家の採点ではなく、ウイスキーを継続して飲んできた一人の飲み手としての記録です。
通常品|余市らしさをバランスよく知る一本

通常品は、熟した果実を思わせる甘さ、樽の香ばしさ、ピートの煙が一つだけ突出せずにつながります。公式が挙げる「豊かな果実」「力強いピート」「香ばしさ」という方向と、実飲印象は大きく離れませんでした。
限定キーモルト3種を飲んだ後に戻ると、通常品の役割が分かりやすくなります。55%の限定品ほど一つの方向が強くないため、余市を初めて試す人や、ストレートとハイボールの両方で使いたい人には最もすすめやすい一本です。
Peaty & Salty|5種で最も煙と潮気が強い

Peaty & Saltyは、5種の中で最も煙、ピート、潮気を強く感じました。公式資料も「ピートの香りと海を感じさせる香り」を特徴に挙げており、方向は実飲と一致します。
55%の刺激を含めて輪郭が強いため、最初の一口だけでは煙に印象が寄りやすい一本です。数滴ずつ水を加えると麦の甘さを拾いやすくなりました。穏やかさより、余市のスモーキーな面を優先したい日に選びます。
Woody & Vanillic|新樽とバニラの厚み

Woody & Vanillicは、新しい木材を思わせる香りとバニラの甘い方向が中心です。Peaty & Saltyほど煙が前に出ず、Sherry & Sweetほどドライフルーツに寄らないため、樽の香りを軸に違いを学びやすい一本でした。
ストレートでは木の香りと厚みが明確で、ロックでは刺激が和らぎます。ただし、冷やしすぎるとバニラの香りも閉じやすいため、最初は少量をストレートで確認してから氷を加える飲み方が合いました。
Sherry & Sweet|甘い果実と樽のほろ苦さ

Sherry & Sweetは、レーズンやアプリコットを思わせる果実の甘さが5種で最も分かりやすい一本でした。甘さだけで終わらず、後半に樽由来を思わせるほろ苦さと55%の力強さが残ります。
香りから想像するより口当たりは濃く、食事中より食後に少量を飲む方が好みです。数滴の加水では果実香を拾いやすくなりましたが、ロックで強く冷やすと、自分が好きな甘い香りまで控えめになりました。
蒸溜所限定ブレンデッド|穏やかなハイボール向き

蒸溜所限定ブレンデッドは、余市モルトをベースにしたブレンデッドウイスキーです。限定キーモルト3種が55%なのに対し、所有ボトルは40%。個性を一点に集中させるより、甘さと香ばしさを穏やかにまとめた印象でした。
5種をストレートで比べると控えめですが、ハイボールではその穏やかさが利点になります。強い煙や甘さを求める人には物足りない可能性がある一方、食事と合わせて軽快に飲みたい人には使いやすい一本です。
実際のラベルで度数と容量を確認


通常品は45%・700ml、限定キーモルト3種は正面表示で55%・500ml、蒸溜所限定ブレンデッドは40%・500mlです。香味の強さだけでなく、度数差も飲み口に影響します。自分で違いを確かめる際は、一気に飲まず、無理のない少量から試してください。
好みから選ぶなら
| 重視すること | 選びたい一本 | 理由 |
|---|---|---|
| 余市を初めて知る | 通常品 | 果実、樽、ピートの全体像をつかみやすい |
| 煙とピート | Peaty & Salty | 5種で最も輪郭が強かった |
| 木とバニラ | Woody & Vanillic | 新樽を思わせる香りが中心 |
| 甘い果実 | Sherry & Sweet | レーズンやアプリコットの方向が明確 |
| 軽快なハイボール | 蒸溜所限定ブレンデッド | 40%で穏やかにまとまる |
ハイボールの作り方をそろえて比べる場合は、ウイスキー30mlに、よく冷やした無糖の炭酸水90〜120mlから始めます。基本はウイスキーハイボールの作り方で整理しています。
限定品は在庫があるとは限らない
余市蒸溜所の公式FAQでは、売店に蒸溜所限定商品がある一方、数量限定で入荷も不定期のため、在庫切れの場合があると案内されています。この記事の5本が訪問日に必ずそろうとは限りません。
見学条件、アクセス、製造工程を知りたい場合は、商品比較とは検索目的を分けた余市蒸溜所の見学ガイドを確認してください。価格は変動しやすいため、この記事では固定の購入価格を基準にしていません。
まとめ
- 余市蒸溜所で5種を試飲し、すべて再購入して比較した
- 通常品は果実、樽、ピートの全体像をつかみやすい
- Peaty & Saltyは煙と潮気、Woody & Vanillicは樽とバニラが中心
- Sherry & Sweetは甘い果実、限定ブレンデッドは穏やかなハイボール向き
- 限定品は55%と40%があり、度数差も選び方に影響する
- 限定商品の入荷は不定期で、売り切れの場合がある
5本は「どれが上か」より、余市のどの方向を飲みたいかで選ぶ方が実用的です。初めてなら通常品を基準にし、次にピート、樽、シェリーの中から好みに近い限定キーモルトへ進むと違いをつかみやすくなります。