キリン シングルモルトジャパニーズウイスキー 富士は、富士御殿場蒸溜所のモルト原酒だけで構成された、アルコール度数46%のシングルモルトです。この記事では、Whisky Library編集部が所有ボトルを実際に飲み、公式情報と本人の感想を分けてレビューします。
先に結論を言うと、りんご、白桃、洋梨を思わせる果実感と、ハチミツやカスタードのような甘い香りを楽しみたい人に向く一本です。スモークは弱く、ストレートから少量ずつ加水する飲み方が最も好みに合いました。ただし、味は好みでも再購入は価格次第という評価です。

シングルモルト富士の特徴を整理
| 項目 | 公式情報 | 選ぶときの意味 |
|---|---|---|
| 分類 | シングルモルトジャパニーズウイスキー | 富士御殿場蒸溜所のモルト原酒のみ |
| 容量 | 700ml | 一般的なフルボトル容量 |
| 度数 | 46% | 40%前後より厚みがあり、加水変化を試しやすい |
| 原材料 | モルト | グレーン原酒は使わない |
| 主な使用樽 | バーボンバレル主体、ビール熟成樽、フレンチオークのワイン熟成樽 | 甘さ、花、果実の複層性につながる |
| 公式通販価格 | 8,380円(税込) | 2026年10月23日時点。最新価格は購入前に再確認 |
キリン公式によると、軽やかで華やかな「クリーン&エステリー」な原酒と、仕込・発酵を進化させたフルーティーでクリーミーな原酒を使用しています。バーボンバレルを主体に、ビール熟成樽とフレンチオークのワイン熟成樽も組み合わせています。
蒸溜所そのものの歴史や、モルトと3種類のグレーン原酒を同じ拠点で造る特徴は富士御殿場蒸溜所の解説へ分けています。この記事は施設案内ではなく、シングルモルト富士という商品の味と選び方に絞ります。
公式の香味と実飲感想を分けて確認
| 段階 | 公式の説明 | 実際に感じた方向 |
|---|---|---|
| 香り | 完熟りんご、パイナップル、柑橘ピール、クレームブリュレ、ハチミツ、ダージリンティー | りんご、白桃、洋梨を思わせる果実感が分かりやすい |
| 口当たり | とろりとしてやわらかい | 46%でも硬さだけが先に来ず、甘い香りを拾いやすい |
| 味わい | 白桃、洋梨、アンズ、フルーツタルト | 果実感とハチミツ、カスタード系の甘さが中心 |
| スモーク | 公式の主な香味表現に煙は含まれない | 煙の印象は弱く、果実感と甘さが前に出る |
| 余韻 | 甘く複雑で熟成感が長く続く | 少量加水後も甘さと果実の香りを追いやすい |
所有ボトルの実飲では、公式説明に近い果実感と甘さを感じました。特に、りんご、白桃、洋梨を思わせる香りが分かりやすく、ハチミツ、カスタード、クレームブリュレを連想する甘い方向が続きます。
一方、スモークは弱く感じました。煙や潮気を求める人より、華やかな果実香と丸い甘さを中心に選びたい人に合います。46%なので全く刺激がないわけではありませんが、度数の数字だけから想像するより、口当たりはやわらかく感じました。
一番好みだったのはストレートからの少量加水
最初はストレートで香りと甘さを確認し、その後に水を少しずつ加える飲み方が最も好みに合いました。公式も、30mlに対してティースプーン1〜3杯、1杯あたり約5mlの水を加え、香りの変化を楽しむ方法を紹介しています。
- シングルモルト富士を30ml注ぎ、最初にストレートで香りを確認する
- 常温の水を5ml加え、果実感と甘さの開き方を確認する
- 必要なら、さらに5mlずつ加える
- 30mlのウイスキーに対して水15mlまでを一つの目安にする
一度に大量の水を入れると、どこで自分の好みに合ったか分かりにくくなります。5mlずつ段階を作る方が再現しやすい方法です。加水、トワイスアップ、水割りの違いはウイスキーの加水ガイドで整理しています。
飲み方ごとの向き・不向き
| 飲み方 | 確認しやすい特徴 | 向く場面 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| ストレート | 46%の厚み、果実香、甘さ | 最初の味見 | 少量から試す |
| 少量加水 | 白桃、洋梨、ハチミツ系の香りの変化 | 香りをゆっくり比較 | 5mlずつ加える |
| ロック | 冷却と時間による変化 | ゆっくり飲む | 冷やしすぎると香りが弱まりやすい |
| ハイボール | 爽快感と軽い果実香 | 食事中 | 繊細な甘い香りは薄まりやすい |
再購入は価格次第
果実感、甘い香り、少量加水での変化は好みに合いました。ただし、もう一度買うかは価格次第です。キリン公式通販では2026年10月23日時点で8,380円(税込)でしたが、在庫や販売店によって価格は変わります。
価格だけで安い・高いを決めるのではなく、強いスモークより果実香を求めるか、ストレートや少量加水で時間をかけて飲むかを基準にします。ハイボール中心で量を飲みたい場合は、同じ予算で別の商品を選ぶ余地があります。
シングルモルトとブレンデッドの違いが曖昧な場合は、先にシングルモルトとブレンデッドの分類ガイドを確認すると、価格と原酒構成の意味を整理しやすくなります。
シングルモルト富士が向く人
- 向く人:りんご、白桃、洋梨などを思わせる華やかな果実香が好き
- 向く人:ハチミツ、カスタード系の甘い香りを楽しみたい
- 向く人:ストレートから少量加水で変化を比べたい
- 注意したい人:強いスモークや潮気を最優先している
- 注意したい人:価格を抑えた普段用ハイボールを探している
まとめ
- 所有するシングルモルト富士を実際に飲んだ
- 46%・700mlで、富士御殿場蒸溜所のモルト原酒のみを使う
- りんご、白桃、洋梨を思わせる果実感が分かりやすかった
- ハチミツやカスタード系の甘い香りと、やわらかい口当たりを感じた
- スモークは弱く、果実感と甘さが中心
- 最も好みだった飲み方はストレートからの少量加水
- 味は好みだが、再購入は価格次第
メーカーの香味説明と本人の感想は分けて記載しています。最初は少量のストレートで確認し、水を5mlずつ加えながら自分が好む香りの開き方を探してください。